ラグビーワールドカップ日本大会開幕
著者:株式会社ミラック光学 代表取締役 村松 洋明
仕事の話題から大幅に逸れますが、ラグビーワールドカップ日本大会が開幕しました。
超熱狂的ラグビーファンの私は、神様が「あなたはスタジアムで応援しなさい」とご褒美をくださったのか、7試合のチケットに当選し、この「4年に一度じゃない 一生に一度だ!」の感動を、スタジアムへ行き、またテレビの前で応援しながら日々噛みしめています。
9月20日の開会式と開幕戦は、まさに夢のような時間でした。
ブルーインパルスが飛来した時点で胸がいっぱい、日本の伝統文化を織り交ぜた素晴らしい開会式に感動し、こどもたちのWorld in Unionの歌声に心が震えました。
開幕戦の日本対ロシア、スタンドを埋め尽くしたサポーターたちが独特の雰囲気を作り出し、スタジアム1周のウェーブが何度も湧き起こり、選手入場でボルテージは最高潮に。
君が代を歌いながら涙し、4トライを挙げての勝利(30対10)に酔いしれました。
試合内容は……でしたが…、開催国として絶対負けられない開幕戦の重圧の中で、
5つのラグビー憲章「品位」「情熱」「結束」「規律」「尊重」が随所に感じられ、ノーサイドの精神と誰に対しても敬意を払うラグビーというスポーツの素晴らしさ・尊さを、改めて実感しました。
国籍・人種・民族の違いを超越し、ノーサイドの笛とともに敵も味方も無くなるのがラグビー。
その精神はスタンドでも同じで、ノーサイドのあとに私の前に陣取っていたロシア人サポーターたちが後ろを振り返り「おめでとう」と声をかけてくれ、日本人サポーターは彼らが残していったゴミ拾いをしていくのです。
そして決して忘れてはいけないのが、ボランティアで大会を支えている方々です。
若者からご年配の方まで、何かを尋ねたりお願いをしても皆さん笑顔で親切に対応してくれ、観客でごった返す道や通路でも笑顔のハイタッチで雰囲気を盛り上げてくれます。
日本の“おもてなし”の心を、すべてのボランティアスタッフの方々が体現してくれているのです。
きっと全国各地の会場でも。
ラグビーも素晴らしいですが、日本って素晴らしい。日本人って素晴らしい。
スタジアムに行く時は、すれ違う大会スタッフの方に私も「お疲れ様」と声を掛けるようにしました。
9月28日の日本対アイルランドはテレビ観戦。
世界ランキング2位の優勝候補に対して、下馬評は絶対的不利。
アイルランドの巧みなキックパスを使う戦術で2トライを献上したものの、スクラムやモールで全く押し負けず、ダブルタックルで相手の攻撃を食い止める日本。
「緑の壁」の異名通り、なかなかディフェンスに穴ができないアイルランドに対して、速いテンポで反則を誘ってPGの3点を積み上げ、数少ないチャンスをトライに結び付けて、またしてもジャイアントキリング(大番狂わせ)を巻き起こしたブレイブブロッサムズ!
壮絶な練習を敢行してきた成果のみならず、実はケガ人も多い中でチームスローガンの「ONE TEAM」を実践し、日の丸を背負い、誇りと名誉を懸けて戦うその精神に心を打たれた試合でした。
本当に感動しました。
予選プール最終のスコットランド戦は、日産スタジアムへ応援に行きます。
今週のサモア戦に油断せず勝利し、4年前のワールドカップで大敗したスコットランドにリベンジして、あの時実現できなかった決勝トーナメント進出を、まずは1位通過で成し遂げてほしいと心底願っています。
大一番です。全力で応援します。
ラグビーというスポーツを愛して32年、私にとっては人生の宝物です。
ワールドカップが日本で開催、そんな夢のようなことが現実になるとは思ってもいませんでした。
ラグビーというスポーツや戦う選手たちから、いろいろなことを教えてもらいました。
今回の日本開催を機会に、「ラグビー」が持つさまざまな魅力に取り憑かれたファンが増えてくれれば、ワールドカップの先に「プロリーグ化」が見えてくるのかもしれません。
ガラガラのスタンドで観戦した経験は数知れず。ワールドカップでは、桜のジャージを着たサポーターが、スタジアム全体を数万人で埋め尽くすのですから。
桜満開に咲き誇れ!日本!