準々決勝 南アフリカ戦
著者:株式会社ミラック光学 代表取締役 村松 洋明
ノーサイドの後は、負けた悔しさより、このチームでの戦いが終わってしまう寂しさが上回り、不思議と悔し涙はすぐに出ませんでした。
ただ、日本代表の長い円陣が解かれ、スタジアムに“馬と鹿”の曲が流れた時、いろいろな想いが交錯して急に涙が溢れ…。
日本代表には、ラグビーというスポーツの枠を超えた「人としての生きざま」のようなものを教えてもらいました。
多くの犠牲を払いながら、極限の重圧の中で勇敢に戦い抜いた桜の戦士に、心から敬意を表し、感謝します。
試合自体は完敗、南アフリカのオフサイドぎりぎりの早いディフェンスやセットプレーの圧力に、やりたいことが全くできなかったように見えました。
決勝戦まで勝ち上がりそうなチームの真の実力を見せつけられましたが、点差をジリジリと広げられても、ブレイブブロッサムズは誰一人気持ちが折れることなく、防戦一方の中で体を張って渾身のタックルに入っていました。
桜の誇りを懸けて、最後の最後まで勇敢に立ち向かっていた…。
試合は負けたけど、準々決勝でも美しい夜桜を見れた気持ちです。
選手たちから、「出し切った」「悔いはない」「今後の振る舞い・行動が大切」というコメントが聞かれて、ホッとしました。
本当にお疲れ様でした。
日本ラグビーは、これからが極めて大事です。
瞬間最高視聴率53.7%!W杯のどのスタジアムも満席!
巷では、桜のジャージを誇らしげに着て小学校に通うこどもの姿を見たという報道も…。
凄いことです!
満開に咲いた桜をどう維持するか、何度も咲かせられるか。
一部で考えるのではなく、みんなで考えたら、ラグビーの文化が根付いて明るい未来が開けるような気がします。
それこそが、「One For All All For One」
勝敗を決する戦いの前提に「品位・情熱・結束・規律・尊重」が存在し、試合が終われば「ノーサイドの精神」で戦った相手を尊敬し称え合う。
日本列島がこれだけ熱狂したのは、「もっとも野蛮な紳士のスポーツ」とも表現されるように、緻密な戦術と激しくぶつかり合う格闘技に近い球技としてのおもしろさだけでなく、その背景にある“ラグビーの文化”そのものに多くの共感が得られたからだと思います。
ワールドカップ2019日本大会も、残すところ準決勝・3位決定戦・決勝戦となりました。
ラグビーの神様が私にプレゼントしてくれた当選チケットも、あとは3位決定戦のみです。
じっくり試合を楽しみながらも、日本人として最後のごみ拾いもしてきたいと思います。
ラグビーワールドカップのホスト国として、日本という国が世界から称賛されるように、最後の最後まで心が折れずに戦い抜いたブレイブブロッサムズに恥じないように、あとは日本のファンが、日本国民が、最大のおもてなしの心を持って最後までこの大会を盛り上げることが、出場国すべての選手に対しての恩返しだと思います。
ラグビーワールドカップ2019日本大会、ありがとう!
【日本応援動画 桜の軌跡】
動画として、とても素敵なものがありました。
少し誤記がありますが、動画として素晴らしいです。
日本代表を振り返る意味で、ご紹介いたします。
途中から涙が出るので、ご注意を。