回転ステージを使用した取付け角度設定治具の改善
2023年06月30日
玩具メーカーの組立工程で使用している取付け角度設定治具の改善事例です。
課題:生産切り換え時に角度設定ピンの交換が必要で手間がかかります。
2枚重ねのワークを所定の角度に開いて取り付けています。所定の角度は、角度設定ピンを挟むことで設定します。
現在4種類の角度設定ピンがあり、生産機種が変わるたびに角度設定ピンの交換が必要です。
交換は、ねじ込まれた角度設定ピンを抜いて、交換する角度設定ピンをねじ込まなければならないため手間がかかります。
解決!回転ステージを使用して、角度設定ピンの交換を容易にしました。
角度設定ピンを回転ステージにあらかじめ取り付けておきます。角度設定ピンの交換時は、回転ステージのつまみを操作して使用する角度設定ピンに交換します。
交換後は、位置が変わらないようにストッパーをかけて固定します。交換のたびに角度設定ピンをねじ込む必要がなくなり、短時間で交換ができるようになりました。
回転ステージ[KTS-60]の特徴
- 手動で滑らかに360°回転するステージです。ステージ面がφ40mmの(KTS-40)もラインナップしています。どちらも、六角穴付きボルト(M4×8mm)4本を付属しています。
- ステージ面:φ60mm
- 移動量:360°
- 耐荷重:68.6N(7kgf)
- 自重:0.2kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:大まかな回転角度が分かります。
回転ステージ(KTS-60)の固定側には、1°刻みで全周に目盛りが刻まれています。(KTS-40は2°刻み)
今回の事例では、4本の角度設定ピンを均等に配置したので、目盛りを見ながら90°ずつ回転させればほぼ正確な位置決めができます。