エアーピット(真空ピンセット)を使用したレンズ組込み作業
光学メーカーのレンズ組込み工程(レンズ熱溶着前工程)での作業改善事例です。
課題 :ピンセットだと手が疲れやすく、レンズを落とすこともあります。
レンズの熱溶着前に、ピンセットでレンズの外周をつまみ、レンズ枠に入れる作業をしています。
レンズにキズや汚れを付けないよう慎重な作業が求められますが、つまみ損なったり、手が疲れて握力が無くなってきたりすると、レンズを落下させてしまったりすることもあります。
落としてしまったレンズを再度使用するためには、キズの有無確認やクリーニングが必須となり、これも作業時間の大きなロスになります。
解決! エアーピット(真空ピンセット)の使用で疲れず簡単にハンドリング!
エアーピット(真空ピンセット)のボタン操作だけで、レンズの吸着・落下のコントロールができます(吸着力は、風量調節ネジでコントロールできます)。
ペンを持つ感覚で操作でき、つまむ動作に握力が必要ないため、長時間作業しても手が疲れません。その結果、レンズを落下させてしまうことなどもなくなり、作業効率が大幅にアップしました。
また、アタッチメントの先端はゴムパットになっており、レンズに傷をつけることなくハンドリングできます。さらに、ゴムパットの大きさは4種類の中から、レンズの形状や重さに応じて最適なものを選択できます。
エアーピット(P type)の特徴
- ペンタッチでラクラク操作。大切な製品を傷めず汚さず運びます。
- シャッターボタン(φ11mm)を押すと製品を吸引し、離すと落下させます。
- 本体先端部は360°回転し、屈折方向の設定も自由自在です。
- 本体(アタッチメント除く)サイズ : 127.8mm(全長) × 13mm(最大幅) × 20.3mm(最大高さ)
応用のポイント:真空ピンセットの先端アタッチメントはワークに応じて最適なものを選ぶ。
真空ピンセットによるワーク着脱の作業性には、先端アタッチメントの穴径・材質・形状が大きく影響します。特に、重量がほとんど無いような超軽量微小部品(チップ部品、等)の取り扱いでは、離脱がスムーズにできない場合があります。
このような時は、注射針タイプの極細穴径アタッチメントを選択し、風量調節ネジを緩めることで、最高の操作性が得られるでしょう。