「回転系ステージ」カテゴリーの記事一覧
回転ステージを使用したスリットワッシャー欠品検査治具の改善
家電メーカーの部品組み立て工程で使用するスリットワッシャーの欠品検査治具の改善事例です。
課題:センサーの角度変更に時間がかかり困っています。
ワークAにワークBを挿入してスリットワッシャーで止めています。スリットワッシャーの止め忘れがないかをセンサーで検査しています。
生産機種の切り替えでセンサーの角度変更が必要な時があります。センサーの角度変更は、センサーを取り付けた回転板のボルト2本を緩めて行いますが、ボルトを締める時に角度がずれたりすることがあり時間がかかります。
解決!回転ステージを使用すると角度変更が短時間で可能になりました。
センサーを回転ステージに装着しました。センサーの角度は、回転ステージの回転つまみで回して変更します。角度が決まったらストッパーを回して角度を固定します。
従来のようにボルト2本を締めたり緩めたりする必要はないので短時間で角度変更が可能です。また、微少量の変更もスムーズにできるため細かい設定ができます。
回転ステージ(KTS-60)の特徴
- 手動でなめらかに360°回転するステージです。 回転つまみと位置決めのストッパーで操作します。
- ステージ面:φ60mm(ステージ面 φ40mmのKTS-40 もあります。)
- 偏芯量:0.05mm
- 耐荷重:68.6N (7kgf)
- 目盛最小読取り:1°
- 自重:0.2kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
- 付属品:M4( 長さ 8mm )六角穴付きボルト 4本
傾斜ステージを使用したねじ止め組立治具の改善
電気メーカーの製造工程で使用しているねじ止め組立治具の改善事例です。
課題:ベース変更に伴うパーツ置台の位置変更作業が面倒でした。
ベースにプレートを重ねてパーツ置台上でねじ止めします。パーツ置台は2個1組で、それぞれ2本のボルトで固定しています。
ベースの形状(角度)が変わるとパーツ置台の位置を変えなければなりません。ボルト4本を緩めたり締めたりしなければならず作業が面倒でした。
解決!傾斜ステージを使用すると容易に角度変更が可能になりました。
パーツ置台に変えて傾斜ステージを使用しました。ベースの形状(角度)が変わる時、傾斜ステージのハンドルを上下させれば角度が変えられます。
角度が決まったらストッパーを回して固定します。パーツ置台を使用している時のようにボルトの作業がないので容易に角度変更ができるようになりました。
また、ベースを置いた時の据わりが良くなりねじ止めがしやすくなりました。
傾斜ステージ(AIC-60)の特徴
- シーソーのように動く簡易式傾斜するステージです。操作時のハンドルと位置決めのストッパーも付いています。
ステージ面:40mm×60mm - 移動量:±20°
- 耐荷重:29.4N (3kgf)
- 自重:0.22kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
薄型XY回転ステージを使用した外周振れ測定治具の改善
精密機械会社の品質管理課で使用している部品の外周振れ測定治具の改善事例です。
課題:ワークのセンターリング(芯出し)に時間がかかっています。
ワークのセンターリング(芯出し)をした後に1回転させて外周振れの測定をしています。
芯出しはX軸とY軸それぞれの位置調整板をスライドさせて行います。各位置調整板は2本ずつのボルトで固定されていて、それらのボルトを締めたり緩めたりしなければならず時間がかかります。
解決!薄型XY回転ステージを使用すると芯出しが短時間でできます。
X軸Y軸の移動と360°回転ができるステージを採用しました。XYの2軸はハンドルを回して移動させ、ストッパーで位置を固定させます。
従来のようにボルトを緩めて位置調整板を移動させるより短時間で芯出しができるようになりました。また、芯出し後のワークの回転も滑らかで、外周振れ測定も精度よくできるようになりました。
薄型XY回転ステージ(XYR-60)の特徴
- XY2軸の摺動と360°回転が可能なステージです。しかも、高さ45mmで大変薄いステージです。ステージ面がφ90mmのXYR-90もあります。(XYR-90の高さは50mm)
- ステージ面:φ60mm
- 移動量:±21mm・360°回転
- 耐荷重:34.3N (3.5kgf)
- 自重:0.39kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト