「XYステージ」カテゴリーの記事一覧
熟練の技ステージを使用したカバー有無検査治具の改善
家電メーカーの組立工程に導入したカバーの有無を検査する治具の改善事例です。
課題:フォトセンサの高さ変更に時間がかかっています。
ケースにカバーが取付けられているかを検査しています。ケースの種類が変わるとカバーの高さが変わるためフォトセンサの高さを変えなければなりません。
この高さ変更は、フォトセンサを取り付けたベースのボルト2本を緩めてベースをスライドさせて行います。
ボルトを締めてフォトセンサの高さを測定し、所定の高さになっていなかったり傾いていたりすればやり直しです。作業性が悪く時間がかかります。
解決!熟練の技ステージを使うと高さ変更が短時間で可能になりました。
熟練の技ステージにフォトセンサを取り付けました。ケースの種類が変わり、フォトセンサの高さ変更が必要な時は、ステージのハンドルを回せば短時間で高さが変えられます。
従来のようにボルトを締めたり緩めたりする必要はありません。また、フォトセンサが傾いたりすることもなく真っすぐに上下させられます。そして、ハンドルの反対側にあるストッパーをかけることで高さを固定させることもできます。
熟練の技ステージ(ZJK-60)の特徴
- アリ溝の摺り合わせ技術で滑らかな摺動と高耐久性を実現しました。高品質で低価格のステージです。
- ステージ面:40mm × 60mm
- 移動量:±21mm
- ハンドル一回転移動量:18mm
- 移動精度(真直度):0.03mm
- 耐荷重:19.6N (2kgf)
- 目盛最小読取り:0.1mm
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:目盛り板を活用するとより効率的に高さ変更できます。
熟練の技ステージを含む弊社ステージには目盛り板が標準装備されています。(傾斜ステージ・薄型XY回転ステージ・セミオーダーステージを除く)
ケースの高さ変更に伴うフォトセンサの高さ設定値(目盛り板の数値)を記録しておけばより効率的に高さ変更ができます。
セミオーダーステージを使用した板ばね高さ検査治具の改善
プレスメーカーで使用している板ばねの高さ検査治具の改善事例です。
課題:板ばねが変わりゲージの位置を変更する作業に手間取ります。
プレートに取り付けた板ばねの接点がゲージに接触するかを検査しています。
プレートをホルダーにセットして押さえネジで止めます。この時、板ばねの接点がゲージに当たるかを確認します。
板ばねの種類が変わると接点位置が変わるためゲージの位置を変えなければなりません。
ゲージ位置の変更は、2本のボルトを緩めてゲージをスライドさせますが、このゲージ位置の変更作業に手間取っています。
解決!セミオーダーステージの使用でゲージの位置変更が楽になりました。
ゲージをセミオーダーステージに取り付けました。
ゲージの位置を変更する時、従来は2本のボルトを緩めてスライドさせていましたが、ステージに取り付けることでハンドルを回せばスライドさせることができます。
また、ストッパーをかけることで位置を固定することができます。ボルトを緩めたり締めたりする必要がなく、従来よりもゲージの位置変更が楽にできるようになりました。
セミオーダーステージ(SO-16)の特徴
- ラック&ピニオン式ステージ(XSO-50)にベース[50mm×50mm×t8]を取り付けたステージです。
- ステージ面:30mm × 50mm
- 移動量:±17mm
- ハンドル一回転移動量:18mm
- 移動精度(真直度):0.03mm
- 耐荷重:24.5N (2.5kgf)
- 目盛最小読取り:0.1mm
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:ストッパーのレバーの向きを変えられます。
ストッパーの先端が周辺の部材と干渉する場合には、先端の向きを変えることができます。ストッパーに内蔵されている六角穴付き止めねじを緩めて先端をお好みの向きにできます。
本事例では、ストッパーの先端がゲージと干渉しそうだったので、先端の向きを反時計回りに90°程度変更しました。
ロングステージを使用したシャフト組込み治具の改善
電気メーカーの製造工程で使用しているシャフト組込み治具の改善事例です。
課題:センサーの位置変更で位置調整板をスライドさせるのが面倒でした。
部品本体にシャフトを組込み、センサーでシャフト先端の位置を計測し、所定の位置でねじ止めします。
部品Aと部品Bでは、シャフトを挿入する穴位置が異なるため、センサーの位置変更が必要です。
この位置変更は、位置調整板Xをスライドさせて行いますが、ボルト2本を緩めたり締めたりしなければならないので面倒な作業でした。
解決!ロングステージの使用でセンサーの位置決めが容易になりました。
位置調整板Xに変えてロングステージを使用しました。ステージのハンドル操作でセンサー位置を変更して、ストッパーで位置を固定させます。
位置調整板Xを固定するボルトを緩めたり締めたりする必要がなくなりセンサー位置変更が容易になりました。
また、ボルトを締める時にセンサー位置がずれることもありましたが、それも無くなりました。
ロングステージ(XLSR-100)の特徴
- 全長100mm・軽量・スリム・長ストロークのステージです。全長150mmのXLSR-150もあります。
- ステージ面:25mm × 42mm
- 移動量:±40mm
- 耐荷重:29.4N (3kgf)
- 目盛最小読取り:0.1mm
- 自重:0.14kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:位置調整板Xと位置調整板Yどちらもステージに変更しました。
センサーの穴位置変更には、位置調整板Xに変えてロングステージを使用しました。
さらに、センサーとシャフト間の位置調整は位置調整板Yで行いますので、これを多機能送りねじ式ステージに変更しました。
ロングステージと多機能送りねじ式ステージを組み合せることにより、ハンドルの向きが同じになり操作性がより向上しました。