「XYステージ」カテゴリーの記事一覧
セミオーダーステージを使用した部品高さ選別治具の改善
成形メーカーの検査工程で使用されている部品高さの選別治具の改善事例です。
課題:部品の選別高さを変更する時、手間がかかり時間を要します。
部品の高さを検査・選別しています。選別高さ設定プレートより低いワークはOKへ、高いワークはNGへ流すことで選別しています。
検査・選別の高さは、選別高さ設定プレートの位置を調整して設定します。選別高さ設定プレートの位置は、2本のボルトで締結します。
この時、高さが変わらないように、かつ水平になるよう締結する必要があり手間と時間がかかります。
解決!セミオーダーステージ(XSO-80)を使用すると短時間で変更可能。
選別高さ設定プレートの位置設定を2本のボルト締結からセミオーダーステージへの装着に変更しました。
セミオーダーステージのハンドルを回せば選別高さ設定プレートの位置が容易に変えられ、付属のストッパーにより位置も固定できます。
また、ボルトを締めることによる選別高さ設定プレートの高さの変化と傾きの発生もなくなりました。手間もかからず短時間での高さ変更が可能になりました。
セミオーダーステージ(XSO-80)の特徴
- ハンドル・予圧調整ネジ・目盛・ストッパー・ベース・Z軸ブラケットなどが、お好みで自由に選択できるユーザー仕様のステージで、ラック&ピニオン式(XSO-80)と送りねじ式(XSO-80SC)があります。
- ステージ面:40mm×80mm
- 移動量:±32mm (XSO-80) , ±30mm (XSO-80SC)
- 自重:0.2kg
- 耐荷重:49.0N(5kgf)
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:セミオーダーステージはリバーシブル設計
目盛り板とストーパーは標準装備されております。
治具や装置への組み込み時に、目盛り板やストーパーの位置が不適当であれば、どちらも逆側へ付け替えられるようになっていますので、必要に応じてご活用ください。
熟練の技ステージを使用した溝深さ測定治具の改善
樹脂成形メーカーの溝深さ測定工程で使用している治具の改善事例です。
課題:ワークを動かして検査していますが、作業性がよくありません。
レーザ変位計を使用して、溝の両端付近と中央付近の3ヶ所について、深さの測定をしています。
1か所ごとに溝の底を探さなければならないため、溝幅が狭いとレーザ変位計のビームを溝の底に当てるのに時間がかかり、作業性が良くありません。
解決!ステージを使用して検査することで、作業性が向上しました。
ワークを所定の位置にセットすれば、レーザ変位計のビームが溝の底に当たるよう熟練の技ステージ(XJK-140)のステージ面に位置決めブロックを設置しました。
これにより、溝の底を探すことなく、かつ、ステージのハンドルを回せば溝の端から端までの深さを測定することが可能になり、作業性が向上しました。
熟練の技・X軸ステージ(XJK-140)の特徴
- アリ溝の摺り合わせ技術で、滑らか摺動 ・ 高品質 ・ 高耐久性 ・ 低価格を実現しました。
- ハンドルの回転重さは、予圧調整機能(予圧調整用ねじ)により、摺動感覚を微調整することが可能です。
- ステージ面:40mm×140mm
- 移動量:±60mm
- ハンドル一回転の移動量:18mm
- 移動精度(真直度):30μ
- 自重:0.56kg
- ステージ本体:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:レーザ変位計をステージに装着することでさらに作業性が向上しました。
従来は、レーザ変位計とワークの距離調整を2本のボルトを緩めてレーザ変位計を移動させ、ボルトを締める方法で行っていました。
この方法では、レーザ変位計が傾いたりボルトを締める時に位置がズレたりしていました。
現在は、レーザ変位計をロングステージ(XLSR-150)に装着したことで、レーザ変位計が傾いたりズレたりすることがなくなりました。
また、ワークの種類が変わって溝の底の高さが変わっても距離調整が容易にできるようになりました。
スライド操作式アリ溝ステージを使用した歯車形状検査治具の改善
プレスメーカーの形状検査工程で使用している治具の改善事例です。
課題:ワーク置台を動かして検査していますが、作業性がよくありません。
プレスした歯車の形状を検査しています。Wi-Fi 顕微鏡の下で、ワークの乗ったワーク置台を縦・横・斜めの見たいところに移動させ検査しています。
ワークを少しだけ動かしたい時に動かし過ぎたり、真横に動かしたい時に斜めに動いたりするため、作業性がよくありません。
解決!ステージを使用して検査することで、作業性が向上しました。
ワーク置台をスライド操作式アリ溝ステージに乗せてワークの移動をさせます。従来のステージと異なりハンドル操作がないため、操作つまみを握ってスライドさせます。
アリ溝の滑らかな摺動により、少しの移動もスムーズにでき、真横への動きも確実にできるため、作業性が向上しました。また、ロック機能を使うことでワークの位置を固定することもできます。
スライド操作式アリ溝ステージ(XYMA-60)の特徴
- ステージ面は、操作つまみにて摺動させます。操作つまみは、ストッパー用ねじと兼用で、位置固定でも使用します。
- ステージ面:60mm×60mm
- 移動量:±21mm
- 移動精度(真直度):30μ
- 移動精度(運動時平行度):30μ
- 自重:0.265kg
- ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:スライド操作式アリ溝ステージは、送り機構のないステージです。
手動ステージには、一般的にラック&ピニオンや送りねじ等の送り機構が備えられていますが、スライド操作式アリ溝ステージには送り機構がありません。
そのため、ハンドルを回して操作するのではなく、ストッパー兼用のツマミをスライドさせて操作します。
スライド操作式アリ溝ステージは、送り機構がないので、コンパクトかつ低コストのステージです。
豊富なラインナップよりお好みのステージをお選びいただくことができます。また、デモ機の貸し出しも行っています。是非、ご利用ください。