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2013年03月の記事一覧

検査顕微鏡を使用したゴム製品のバリ検査作業

2013年03月27日

ゴム加工メーカーにおけるバリ検査工程での設備改善事例です。

課題:ルーペでバリ検査をしていますが、見づらくて誤判定が多発します。

ルーペを持つ角度によってバリの見え方が変わってしまうため、誤判定が多発していた。

加工工程で発生するバリの除去状況を検査しています。穴の部分の除去もれが多いので、ルーペで入念に確認していますが、見る角度によってバリの見え方が変わってしまうので、誤判定が多く発生します。

特に、作業に慣れたベテランと作業に不慣れな作業員とで、見方に差が生じています。もちろん、定期的に目合わせをして判定基準を合わせているのですが、なかなか差が無くなりません。

また、ルーペを手に取ったり、置いたりする一連の動作もわずらわしく感じています。

解決! 検査顕微鏡の採用で見やすさが改善され、誤判定が減少しました。

検査顕微鏡をマグネットスタンドで固定。見る角度が一定になり、誤判定が激減!

ルーペを検査顕微鏡に変更し、マグネットスタンドで固定しました。常に一定の角度でバリの検査が出来るようになったため、見る角度によって発生していた誤判定が激減しました。

また、検査対象品や検査部位が変わっても、顕微鏡とマグネットスタンドの組合せ使用で、全てのバリ検査に対応できます。

さらに、ルーペのように手に持つ必要がないため、空いた手で別の作業ができるようになりました。

検査顕微鏡(M-1(A))の特徴

  • レンズ系は明るく実視野が広い完全正立像式の顕微鏡です。
  • 接眼レンズに視度補正機能があり、視力に合わせた目盛線のピント合わせが可能です。
  • 接眼レンズ(倍率10・15・20倍)と対物レンズ(倍率1・2・3・4・5・6・8・10倍)での組合せができます。
  • 接眼レンズ(倍率10倍)と対物レンズ(倍率2倍)を付属しています。
応用のポイント:移動測微接眼レンズを使えば、ミクロン単位の測定も可能です。

移動測微接眼の目盛線(イメージ)

オプションの移動測微接眼レンズ(倍率10倍)を使用することで、対物レンズ10倍による 0.001mm の測定が可能になります。

移動測微接眼レンズの目盛は、8mm 8等分の固定目盛と可動指標線とで構成されています。

可動指標線は、縦2本線とたすき十字線になっており、ハンドルの回転に伴って左右に移動します。

ハンドルは、1回転で 1mm 移動・100目盛(1mm 100等分刻み)となり、この目盛で移動量を読み取ります。

検査顕微鏡(接眼ミクロメーター内蔵)を使用した画鋲のピン形状検査

2013年03月14日

文房具の製造メーカにおける出荷前検査工程での設備改善事例です。

課題 : 画鋲(ピン)の傾きや先端形状の判定が難しくて困っています。

拡大鏡によるピンの先端形状、傾きチェック

画鋲のピンが傾いていないか?や先端(とがり具合)の形状検査をしています。拡大鏡を使って検査していますが、ピンの傾きについては判定に迷うものも多く困っています。そのため、検査員相互の確認でOK品の中にNGのものが、NG品の中にOKのものが混入している状況で、品質のバラツキが課題となっていました。さらに、検査員間での検査数量にも大きな差が生じていました。

解決! 検査顕微鏡(接眼ミクロメーター)の使用で判定基準が明確に!

検査顕微鏡(接眼ミクロメーター内蔵)の採用で検査制度がアップ

検査に顕微鏡を使用することにしました。ピン先端のとがり具合がより鮮明に見えるようになりました。ピンの傾きも顕微鏡に内蔵された接眼ミクロメーターの十字線を活用することにより判定がしやすくなりました。検査の判定基準が明確になったことで、検査員間による判定結果のバラツキも少なくなり出荷品質も向上しました。また、判定に迷って上がらなかった検査員の検査数量もアップしました。

顕微鏡 (M-45) の特徴

  • レンズ系は明るく実視野が広い完全正立像式の顕微鏡です。
  • 顕微鏡光学系のみのユニットです。摺動ホルダーとのさまざまな組み合わせができ、専用スタンド類とのシステム構成により利便性やバリエーションがさらに広がります。
  • 工業用に最適な長作動距離・同焦点(対物レンズ 2X~10X)に設計されています。
  • スライダーが標準付属されている顕微鏡ユニット(MS-45)もあります。

接眼ミクロメーター (31-C) の特徴

接眼ミクロメーターとは:
顕微鏡を使用した観察時に対象物の大きさを計測するのに用いる器具がミクロメーターです。接眼ミクロメーターは、接眼レンズユニットに組み込んで使用します。測定だけでなく、検査・芯出し・位置決めなどの幅広いニーズに対応することができます。

  • 目盛線 : 十字線のみ( お客様の仕様に基づいた特注品の作製も可能です。)
  • ガラス計 : φ24 mm
  • 板厚 : 1 mm
  • 材質 : 青板ガラス
  • 蒸着 : 上面
応用のポイント:摺動ホルダーで、X・Y・Z 思い通りに滑らかに動作します。

鏡筒光学系(顕微鏡本体)に一軸・二軸・三軸の摺動機能を付加できる摺動ホルダーを使用すれば、ピント合わせや顕微鏡のX・Y・Zへの移動を敏速に行うことができます。
当社ミラック光学製のアリ溝摺り合わせ式ラック&ピニオン機構による滑らかな動きの各種スラーダーや、各種スタンド類と組み合わせてみてはいかがでしょうか。

エアーピット(真空ピンセット)を使った真珠の連組作業

2013年03月04日

真珠の養殖及び加工販売会社におけるネックレスの製造工程での作業改善事例です。

課題 :ピンセットによる慎重な作業。とても時間がかかり、神経を使います。

珠ピンセットを使い、真珠を傷つけないよう慎重に作業

ネックレスの製造で、真珠に絹糸を通すために、大きさ・形・色・光沢などを合わせながら並べています。連組は、真珠の並び方(調和)を見ながら、並び替えを何度も繰り返して整えていくため、とても神経を使う作業です。

使用している専用の珠ピンセットは、球体をつかみやすいよう先端部分が工夫され、真珠にキズが付きにくくするコーティングがされてはいるものの、真珠をつかむ位地や強さなどはすべて作業者の手(握力)によるコントロールです。常に細心の注意を払った慎重な作業が求められるため、どうしても時間がかかり、また作業者の疲労も早く、困っています。

解決! 真空ピンセットの採用で慎重な作業もより早く、簡単に!

真空ピンセットにより、傷を付けずに簡単にハンドリング

ペンを持つ要領でエアーピット(真空ピンセット)を手に持ち、先端を真珠に近づけて人差し指でシャッターボタンを押すと吸着(つかむ)、離すと離脱(放す)できます。握力を使わず、真珠を傷つけずに素早くハンドリングできます。

手が疲れないだけでなく、作業者が「真珠を傷つけないように、落とさないように」と常に細心の注意を払い続ける心理的な負担も軽減されたため、長時間の作業でもより楽に、快適に行えるようになりました。

真珠の大きさが変わっても、先端のアタッチメントを最適のサイズに交換することで対応できます。吸引力の強弱も、風量調整ネジでコントロールできますので、重さのある大粒の真珠でも問題ありません。

エアーピット(P type)の特徴

  • ペン先操作で吸着 ・ 搬送できます。充実したアタッチメントのラインナップで、快適なハンドリングが実現できます。
  • ボタンを押すとワークを吸着し、離すと落下します。 逆に、ボタンを押すと落下する N/O タイプもあります。
  • 先端アタッチメントには、標準型 ・ 注射針型 ・ ゴムパット型 ・ ヘラ型があり、使用用途に応じて交換可能です。
  • エアー供給源は、市販の真空ポンプや工場内の配管エアーです。弊社特選の真空ポンプ(DAP-12S)もお勧めです。
応用のポイント:エアーピットの意外な使い方

「エアーピット」は、真空ピンセットとしての用途以外にも、ゴミやホコリなど微小な異物を吸引・除去する清掃クリーナーとしても使用できます。また、吐き出しにすればエアーガンや部品の冷却用としての応用も可能です。

尚、エアーピットを微小異物の清掃クリーナーとしてご使用の場合は、《集塵・液体ストッカー(AP-DLS)》をご利用ください。ゴミやホコリがポンプ等の真空源に達する前に、それらを捕集し真空源を保護します。

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