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セミオーダーステージを使用した深穴検査治具作製による品質改善

2015年05月11日

樹脂成型メーカーの検査工程で使用している検査治具の改善事例です。

課題 : カメラ部が手振れにより、不良の検出もれが発生していました。

ケーブルを手に持って挿入。手振れにより見づらいのが原因で、不良の検出もれが発生。

成形品の深穴部に成形不良や異物付着がないかを工業用内視鏡を使用して検査しています。工業用内視鏡のケーブルを手に取って、ゆっくりと深穴に挿入します。

ケーブルの先端にはカメラが装備されていて、穴の中の様子は工業用内視鏡のモニターに映し出されます。
その画像を見ながら検査するのですが、ケーブル(カメラ)の手振れによる見づらさで不良の検出もれが多発することがありました。

解決! ケーブルをステージに固定することで、手振れがなくなり検出もれが改善しました。

ハンドルを回してケーブルを挿入。ステージの安定した送りにより、手振れがなく見やすくなり、不良の検出もれも解消。

工業用内視鏡のケーブルをケーブルホルダーに通して、ステージに固定しました。ハンドルを回すことで、ケーブル先端のカメラ部が深穴に挿入されていきます。

ステージの安定した滑らかな摺動により、ケーブルは手で持って検査していた時よりもスムーズに送ることができ、手振れのない画像が確認できるようになりました。
その結果、これまで見落としてきた不良が検出できるようになりました。不良検出力の向上は、後工程の品質確保に大いに貢献しています。

セミオーダーステージ(SO-5)の特徴

  • ハンドル・予圧調整ネジ・目盛・ストッパー・Z軸ブラケットなどが自由に選択できるユーザー仕様のステージです。
  • 薄型・軽量で、ラック&ピニオン式と送りねじ式の両方式があり、使用するレイアウトにより選択していただけます。
  • この事例では、送りねじ式のステージ(40×80mm)を使用しています。目盛とストッパーは不要なのでありません。
  • ハンドル一回転の移動量:4.2mm
  • 耐荷重:34.3N(3.5kgf)
  • 移動量:±30mm
  • 目盛最小読取り:0.1mm
  • ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
  • 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:ハンドルの向きは変えられます。

お客様から「ハンドルを逆側につけられるか?」と言ったお問い合わせがよくあります。ステージを機械装置に組み込む際に、ハンドルの向きが障害になるケースがあります。
セミオーダーステージでは、下図のようにハンドルを逆側に付けることができます。

ハンドルを逆側に取付けできます。

他にも、ハンドルの長さ延長や容易に回らないようにハンドルを固定させることが可能です。ハンドルについてのご要望がございましたら、どんなことでもご相談ください。
また、ハンドル以外のご要望についてもお気軽にご相談ください。

 

 

 

USB接眼レンズカメラを使用した外形形状検査装置の改善

2015年03月31日

金属加工メーカーでの旋盤加工後の外形形状検査装置の改善事例です。

課題:顕微鏡検査では、ワークを加工機から外すため手間がかかります。

旋盤からワークを外しての検査。検査後、ワークを旋盤に取付ける際に芯出し作業が必要。

旋盤を使用して金属の加工を行っています。加工したワークは、旋盤からを外して専用の置台に装着し、顕微鏡で形状の検査をしています。

検査自体は、顕微鏡を覗いてチェックするだけなのですぐに済むのですが、検査後は、次の加工のため再度旋盤に取付けなければならず、そのたびにワークの芯出し作業が必要です。

検査に要する時間より、その後の芯出し作業に多くの時間がかかるため、効率がよくありません。

解決!USB接眼レンズカメラであれば、ワークを外す必要はありません。

ワークは、旋盤にチャックしたままで検査可能。検査後の芯出し作業は不要。

USB接眼レンズカメラを長焦点顕微鏡と組み合わせて、モニターで観察するように変更しました。

長焦点顕微鏡をアーム式スタンドに装着することにより、旋盤からワークを外さなくても形状の検査ができます。検査後は、ワークの再取付けと芯出しの必要が無いため、すぐに次の加工ができ作業効率が高まりました。

また、従来の顕微鏡に替えて、作動距離の長い長焦点顕微鏡を採用することで、USB接眼レンズカメラをワークから離れた位置に設置できます。
ワークの近くに、長焦点顕微鏡やUSB接眼レンズカメラ等の障害物がないため、切削中の削れ具合の確認が支障なくできます。その結果、加工品質も安定するようになりました。

USB接眼レンズカメラ (MV-2016) の特徴

  • メジャースコープ(弊社顕微鏡)や他社製顕微鏡及びルーペにも取付けができ、あらゆる光学系に対応できます。
  • 付属の簡易計測ソフトにより、距離・角度・Rなどの測定が可能です。
  • 安価で取り扱いも簡単です。
  • 撮像素子:1/4 インチカラー CMOS センサー
  • 解像度:VGA(2592×1944ピクセル)
  • ホワイトバランス・露出:自動
  • 焦点:固定
  • 画像・動画フォーマット:YUY2 , M-JPEG
  • 外形寸法:φ30.3mm×長さ95.2mm
  • 対応OS:Win XP、SP2、Win7、Vista、Linux2.6.26、Mac10.5以上
  • 電源:USB 5.0V DC
  • 重量:100g
応用のポイント:簡易計測機能により、簡単な測定ができます。

パソコンモニター上での画像観察やデータ保存だけでなく、付属の簡易計測ソフトをインストールすることにより、下記の測定ができます。
操作方法も簡単なので気軽にお使いいただけます。是非、お試しください。

【主な計測可能項目】
長さ・角度・直径と面積・長方形寸法と面積・三角形寸法と面積・楕円寸法

簡易計測

WiFi 接眼レンズカメラを使用した細胞観察装置の改善

2015年02月05日

動物(犬・猫)病院において、検便での寄生虫や各種細胞の検査を行う顕微鏡装置の改善事例です。

課題:顕微鏡のみでの観察は、観察者が限定されてしまいます。

観察できるのは、ひとりずつ、ひとりだけ。

動物病院で犬や猫の寄生虫や細胞の検査を行っています。

検査には顕微鏡を使用するのが一般的ですが、飼い主に検査結果を報告する際、顕微鏡だけでは観察結果の詳細な説明が困難と感じることがありました。顕微鏡では飼い主と同時に同じ画像を見ることができないためです。

飼い主と同じ画像を見るには、PCに取り込んで印刷しなければならず、手間がかかっていました。

解決!WiFi接眼レンズカメラを併用する事により複数で一緒に観察できます。

タブレット端末を使用して飼い主と一緒に観察が可能。

WiFi 接眼レンズカメラを顕微鏡にセッティングして、観察画面をタブレット端末で見られるように改良しました。

この改良により飼い主と同じ画面を一緒に確認できるため、観察結果の説明が分かりやすくできるようになりました。また、PCに取り込んで印刷する手間も省けるようになりました。

WiFi 接眼レンズカメラのセッティングは、顕微鏡の接眼レンズ部にWiFi 接眼レンズカメラの先端鏡筒部を挿入し、備え付けの固定ねじ3本でWiFi 接眼レンズカメラを固定するだけなのでとても簡単です。

WiFi接眼レンズカメラ (MV-2014) の特徴

  • 弊社顕微鏡に取付ければ、接眼ミクロメータにより測定・検査・位置決めを端末モニターにて簡単に行えます。
  • 他社製顕微鏡にも取付け可能で、肉眼で覗く観察をワイヤレスによるデジタル画像観察にアップグレードできます。
  • 撮像素子:1/4 インチカラー CMOS センサー
  • 解像度:VGA(640×480ピクセル)
  • ホワイトバランス・ゲインコントロール・露出:自動
  • 対応規格:IEEE802.11b/g/n
  • 周波数帯:2.4GHz
  • 到達距離:10m以内
  • 電源:単3電池(アルカリ、ニッケル水素電池)×3本
  • 重量:150g(電池を除く)
応用のポイント*Cマウントに直接セッティングすることもできます。

WiFi 接眼レンズカメラ(MV-2014)の姉妹機種としてWiFi Cマウントカメラ(MV-2015)があります。Cマウントのある顕微鏡やレンズでの使用が可能です。
お使いになる顕微鏡もしくはレンズがCマウントであれば、WiFi Cマウントカメラ(MV-2015)をお勧めします。

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