傾斜ステージを使用した銘板取付け治具の改善
2016年03月09日
精密機器メーカーの組み立て工程で使用している治具の改善事例です。
課題:ワークを傾けるための角度調整が、不便で作業性がよくありません。
ドライバーを使用してワークに銘板をねじ止めしています。
ねじ止めしやすいようにワークを傾斜させていますが、作業者によって好みの傾斜角度が異なります。そのため、作業者は角度調整板の厚さを変えて調整しています。
この角度調整板の厚みを変える調整方法は、作業性が悪く改善が必要でした。
解決!傾斜ステージを使用することで、ワークの傾き調整が簡単になりました。
ワーク置台を傾斜ステージ上に設置しました。
傾斜角度の調整は、傾斜ステージのつまみを上下させて好みの角度に設定後、クランプレバーにより位置を固定します。
この方法に変更して作業性が向上しました。また、以前から発生していたねじの斜め打ちも、傾斜ステージ使用に変更してからは減少して品質も向上しました。
傾斜ステージ(AIC-60)の特徴
- シーソーのように傾斜し、任意の位置でクランプレバーにより固定できます。操作しやすい“つまみ”付きです。
- 他のステージと組み合わせれば、X・Y・回転・傾斜の複合ステージが構成できます。
- ステージ面:40mm x 60mm
- 移動量:±20°
- 耐荷重:29.4N (3kgf)
- ステージ本体:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:傾斜角 ±20°の低価格な簡易傾斜ステージです。
ゴニオステージやスプリング式傾斜ステージで用いられるウォームギア機構やスプリングがありません。目盛板もありません。それにより低価格を実現しました。
アバウトな角度設定での使用に最適です。
デモ機の貸し出しも行っています。是非、お試しください。