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スライド操作式アリ溝ステージを使用した隙間の幅検査治具の改善
樹脂成型メーカーの検査工程で使用する隙間の幅検査治具の改善事例です。
課題:隙間ゲージがスムーズに動かないので作業性が良くありません。
ワーク円柱部にある隙間の幅を検査しています。隙間ゲージを装着したゲージホルダーをスライドさせて、隙間ゲージがワークの隙間の下端まで通るか検査します。
ゲージホルダーを締結するボルト2本を緩めて、長孔に沿わせて動かすためスムーズに動かなかったり、真下に動かなかったりするため作業性がよくありません。
解決!スライド操作式アリ溝ステージを使うことで作業性が向上しました。
隙間ゲージを装着したゲージホルダーをスライド操作式アリ溝ステージに取り付けました。操作つまみを手で持って上げ下げして検査します。
従来治具よりスムーズで真下にスライドさせられるため作業性が向上しました。
また、従来には無かったステージ面の下げ過ぎを防止するために、ステージ面の下端位置にストッパーを配置しました。
スライド操作式アリ溝ステージ(ZMA30-50)の特徴
- ステージ面を摺動させるためのラック&ピニオン機構や送りネジ機構がありません。操作つまみを手で摺動させます。
厚さ20mmの薄型仕様で従来比30~40%減の軽量化を図り、簡単なスライド操作で素早く摺動します。 - ステージ面:30mm × 50mm
- 移動量:±17mm
- 耐荷重:14.7N (1.5kgf)
- 自重:0.15kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:Z軸ブラケットは表・裏両面でステージ本体の取り付けが可能です。
スライド操作式アリ溝ステージのZ軸ブラケットは一部のタイプを除き、ステージ本体を表面・裏面の両面に取り付けることができます。
本件では、ステージ面下端ストッパーに干渉しない面にステージ本体を取り付けました。
スライド操作式アリ溝ステージを使用した歯車形状検査治具の改善
プレスメーカーの形状検査工程で使用している治具の改善事例です。
課題:ワーク置台を動かして検査していますが、作業性がよくありません。
プレスした歯車の形状を検査しています。Wi-Fi 顕微鏡の下で、ワークの乗ったワーク置台を縦・横・斜めの見たいところに移動させ検査しています。
ワークを少しだけ動かしたい時に動かし過ぎたり、真横に動かしたい時に斜めに動いたりするため、作業性がよくありません。
解決!ステージを使用して検査することで、作業性が向上しました。
ワーク置台をスライド操作式アリ溝ステージに乗せてワークの移動をさせます。従来のステージと異なりハンドル操作がないため、操作つまみを握ってスライドさせます。
アリ溝の滑らかな摺動により、少しの移動もスムーズにでき、真横への動きも確実にできるため、作業性が向上しました。また、ロック機能を使うことでワークの位置を固定することもできます。
スライド操作式アリ溝ステージ(XYMA-60)の特徴
- ステージ面は、操作つまみにて摺動させます。操作つまみは、ストッパー用ねじと兼用で、位置固定でも使用します。
- ステージ面:60mm×60mm
- 移動量:±21mm
- 移動精度(真直度):30μ
- 移動精度(運動時平行度):30μ
- 自重:0.265kg
- ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:スライド操作式アリ溝ステージは、送り機構のないステージです。
手動ステージには、一般的にラック&ピニオンや送りねじ等の送り機構が備えられていますが、スライド操作式アリ溝ステージには送り機構がありません。
そのため、ハンドルを回して操作するのではなく、ストッパー兼用のツマミをスライドさせて操作します。
スライド操作式アリ溝ステージは、送り機構がないので、コンパクトかつ低コストのステージです。
豊富なラインナップよりお好みのステージをお選びいただくことができます。また、デモ機の貸し出しも行っています。是非、ご利用ください。