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傾斜ステージを使用したねじ止め組立治具の改善
電気メーカーの製造工程で使用しているねじ止め組立治具の改善事例です。
課題:ベース変更に伴うパーツ置台の位置変更作業が面倒でした。
ベースにプレートを重ねてパーツ置台上でねじ止めします。パーツ置台は2個1組で、それぞれ2本のボルトで固定しています。
ベースの形状(角度)が変わるとパーツ置台の位置を変えなければなりません。ボルト4本を緩めたり締めたりしなければならず作業が面倒でした。
解決!傾斜ステージを使用すると容易に角度変更が可能になりました。
パーツ置台に変えて傾斜ステージを使用しました。ベースの形状(角度)が変わる時、傾斜ステージのハンドルを上下させれば角度が変えられます。
角度が決まったらストッパーを回して固定します。パーツ置台を使用している時のようにボルトの作業がないので容易に角度変更ができるようになりました。
また、ベースを置いた時の据わりが良くなりねじ止めがしやすくなりました。
傾斜ステージ(AIC-60)の特徴
- シーソーのように動く簡易式傾斜するステージです。操作時のハンドルと位置決めのストッパーも付いています。
ステージ面:40mm×60mm - 移動量:±20°
- 耐荷重:29.4N (3kgf)
- 自重:0.22kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
傾斜ステージを使用した穴入口バリ検査治具の改善
樹脂成形メーカーの検査工程で使用中のバリ検査治具の改善事例です。
課題:ワークを手で持っているため手振れにより検査しづらい状況でした。
ワークにある2個の穴の入口を1個ずつバリの検査をしています。ワークを手で持って顕微鏡を覗き検査します。
顕微鏡を覗きながら穴の入口にピントを合わせますが、手振れしてピントがズレたり、ワークの位置も不安定なため検査しづらく目も疲れます。
解決!傾斜ステージの使用で手振れが無くなり検査しやすくなりました。
ワークにある穴は加工面対して傾いてあいているため、傾斜ステージを使用して傾きを補正しました。
また、検査する穴をスムーズに変えられるようワークガイドを傾斜ステージに装着しました。1個目の穴の検査後、ワークを手でスライドさせ2個目を検査します。
手で持っていた従来よりも安定した検査が可能になりました。
傾斜ステージ(AIC-60)の特徴
- 簡易構造で低価格の傾斜するステージです。操作つまみと傾斜角度固定のストッパーを装備しています。
- ステージ面:40mm × 60mm
- 移動量:±20°
- 耐荷重:29.4N (3kgf)
- 自重:0.22kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:ワークを少しだけ動かすのにフロントロックステージを採用しました。
1個目の穴の検査後、2個目を検査する時にワークをワークガイドに沿って手でスライドさせます。この方法は、ちょうど良い位置で止まれば良いのですが、行き過ぎたり足りなかったりします。
また、ワークを少しだけ動かしたい時には不向きです。傾斜ステージの上にフロントロックステージを装着しました。これにより、少しずつ動かすことができるためより検査しやすくなりました。
傾斜ステージを使用した傾斜面キズ検査治具の改善
金属加工メーカーの外観検査で使用しているキズ検査治具の改善事例です。
課題:カメラの角度調整は、ボルト締結時に角度がずれるとやり直しです。
ワーク傾斜面のキズの有無を画像検査しています。ワークの種類毎に傾斜角度が異なるため、ワークが変わると傾斜面に合わせてカメラの角度調整が必要です。
角度調整は、角度調整板をボルト2本で締付けますが、この時に角度がずれることがあり調整をやり直すことになります。
解決!傾斜ステージによりカメラの角度調整がずれることなく容易にできます。
角度調整板の代わりに傾斜ステージを使用することにしました。傾斜ステージのつまみを上げ下げしてカメラの角度を設定します。
設定した角度は、傾斜ステージのストッパーを回して固定します。角度調整板をボルトで締付ける必要がないので設定角度がずれることはありません。
従来より、角度調整が容易にできるようになったため、ワークの変更に伴う角度調整作業が効率よくできるようになりました。
傾斜ステージ[AIC-60]の特徴
- 低価格の簡易傾斜ステージです。任意の傾斜角度でクランプレバーにより位置を固定できます。
- 薄型XY回転ステージ(XYR-90)と組み合わせれば、X・Y・回転・傾斜 の一体型複合ステージになります。
- ステージ面:40mm × 60mm
- 移動量:±20°
- 耐荷重:29.4N(3kgf)
- 自重:0.22kg
- 本体材質:アルミ合金製
- 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント:小さくて軽いフロントロックステージ(FR-Z)も採用。
カメラの傾斜角度を調整するのに傾斜ステージを使用しましたが、ワーク傾斜面の傾斜角度によっては傾斜面が縦長になり、カメラの高さ調整も必要になります。
そこで、カメラの高さを調整するのに小さくて軽いフロントロックステージを採用しました。
従来は、高さ調整板をスライドさせて高さ調整していましたが、この調整もステージに置き換えることで作業性がさらに向上しました。