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薄型ラック&ピニオン式ステージを使用した側面外観検査治具の改善

2015年07月14日

金属プレスメーカーの外観検査工程で使用している側面外観検査冶具の改善事例です。

課題:段差のあるワークの観察に時間がかかり、検査台数が増えません。

ワーク置台を摺動させて検査。検査に時間がかかる。

段差のあるワーク側面の外観検査を行っています。ひとつのワークの検査をするにあたって、CCDカメラのピント合わせを段差面ごとに行う必要があります。

ワーク置台は、2枚のプレートで構成されていて、それぞれが2本のボルトで固定されています。CCDカメラに対してワークを水平に移動させるには上のプレートのボルト、CCDカメラのピントを合わせるには下のプレートのボルトを緩めて、各プレートをスライドさせます。

ひとつのワークを検査するのに、4本のボルトを締めたり緩めたりしなければならないため検査に時間がかかります。そのため、検査台数も増えません。

解決!3軸ステージの採用で、段差のあるワークも短時間で検査できます。

ステージに装着したCCDカメラを移動させて検査。短時間で検査完了。

3軸(X・Y・Z)が可動する位置決めステージにCCDカメラを装着しました。

最下段のステージは、ワークに対して平行に移動し、中段のステージはCCDカメラのピント合わせに使用します。また、ワークの厚さが変わり、CCDカメラの高さを変えたい時には最上段のステージで合わることができます。いずれの位置決めステージもハンドルを回すだけで好きな量だけ移動させられます。

ボルトを締めたり緩めたりする必要がないため、検査時間が短縮でき、検査台数も増やすことができました。

薄型ラック&ピニオン式ステージ(XSO-50/ZSO-50) の特徴

  • アリ溝の摺り合わせ技術で薄型・滑らか摺動・高品質・高耐久性・低価格を実現しました。
  • ハンドル形状、目盛板、ストッパー形状、Z軸ブラケット、等をお好みで自由に選択できるユーザー仕様のステージです。
  • ステージ面:30mm×50mm(XSO-50/ZSO-50 共通)
  • 移動量:±17mm(XSO-50/ZSO-50 共通)
  • ステージ本体:アルミ合金製(スケルトンステージ除く、XYステージ 他 全ステージ共通)
  • 表面処理:梨地黒アルマイト
応用のポイント : 位置決めステージ取付け時の注意事項

位置決めステージは、出来るだけ平面度の良い面に取付けて下さい。
取付ける部分の平面度が良くない場合、ステージ面の摺動時にムラ(ハンドル操作が重くなったり軽くなったり)が発生することがあります。
位置決めステージ本来の性能が損なわれないよう取り付け面の平面度にご注意ください。

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