W杯 桜散る
著者:株式会社ミラック光学 代表取締役 村松 洋明
まずはメンバー登録された選手の皆さん、“柱”として裏方に徹しチームを支えた選手の皆さん、
スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。
この4年間の皆さんの血が滲むような努力、多くのものを犠牲にして桜のジャージに捧げた情熱に、
敬意を表します。
この期に及んで、素人の私が試合内容の細かいことを、あれこれ言うべきではないと思います。
ただ、選手たちと一緒になって夢を追いかけることができて、私は幸せでした。
結果としては予選プールを突破できませんでしたが、ジェイミー・ジョセフHCが発言していた
通り、「これ以上望むことはできない。選手は全力を尽くしてくれた」
この一言に尽きると思います。
予選プールで3戦して被トライ数2のアルゼンチンに対して、日本はこの試合で3トライを奪いました。簡単にトライを献上してしまった反省点もありますが、人間というより岩が激突してくるかのようなフィジカルに対して、果敢にダブルタックルを繰り返し、無駄な反則を極力減らしたブレイブ・ブロッサムズは、まさに“勇敢な桜の戦士たち”でした。
素人の戯言、再び。
一つ目は、解説者などの方々数名がご指摘していた通り、サンウルブズとしてスーパーラグビーに
参戦できなくなったこと。やはり個々の選手が世界の強烈なラグビーに身を置いて切磋琢磨することで、個の力量や経験値は格段に上がる。決して日本のリーグワンが悪いわけではなく、世界の名選手が加わるリーグワンも魅力的だと思いますが、環境面含めてさらに過酷な中でラグビーをすることが、巡り巡ってその選手及び日本代表に対して恩恵をもたらすのでは…と思えてなりません。
世界と常に戦い、競い合う環境作りがとても大切だと、私自身は思い知らされました。
これは選手個人ではどうにもできないこと…。そのような環境づくりを、是非!!
二つ目は、やはり簡単なミスを減らすこと。そんな研ぎ澄まされたチームになったら、アウェイでの予選プール突破(ベスト8突破)に常に絡めると思います。相手のプレッシャーあってのことですからゼロにはできませんが、日本にはまだまだ改善できる余地があり、「緻密で、スピード感溢れるラグビー」には、伸びしろがたくさんあると思います。ブレイブ・ブロッサムズは磨けば磨くほど光る原石。応援しています。
三つ目(最後)は、日本はジャイアント・キリングを起こす侮れないチームとして、世界が日本を甘く見ることなく、相手も日本を相当研究してきていることです。
日本の分析チームは、そうした海外からの分析を凌駕する緻密で繊細な分析力で、情報戦にも勝って戦術を立案してほしいと願っています。
選手は、4年間の練習でもW杯の試合でも、もうこれ以上頑張り様がないくらい頑張ったと聞き及んでいます。重圧や緊張、ストレスや、戦いの中で傷んだ心と体を、まずはゆっくり休養して癒してほしいと思います。
ジェイミー・ジョセフHCも、7年間本当にお疲れ様でした。日本代表のさらなる飛躍のために尽力してくれたこと、一ファンとして感謝しています。ありがとうございました。
このチームでの試合が見れなくなってしまったこと、それが今は一番せつない。
新しいHCが決まり、新体制での代表招集があった時は、試合後半途中まであのイングランドに1点差、アルゼンチンに2点差と僅差で競い合ったことを思い出し、結果としてその掴みかけた背中を乗り越えられなかった悔しさをバネに、原因を突き詰めて頑張ってほしいと願っています。
そして、そんな日本代表をこれからも熱烈に応援したいと思います。
感動をありがとう! 本当にお疲れ様でした。 一緒に夢を追いかけ、4年後のオーストラリア大会で桜を咲かせよう!!
『人生は敗者復活戦』 必ず桜は咲く!!